46 ものづくり教育









ベランダからの四季
「小さな来訪者」

先日いいテレビニュースを見た。
長野県篠ノ井西中学の生徒が、エコカー作りに励んでいるという話だ。
このエコカーは、1リットルのガソリンでどれくらい長く距離を走れるかを 競うエコランという競技用の車である。小さな一人乗りの車だ。
部活で行っているのだが、数人ずつのチームに分かれて3台ほど作っている。 エンジンはオートバイ用の50ccエンジン。 如何に車体を軽くするかが一つのポイントで、構造に影響ない最大の範囲で フレームに穴を開けたり、ボディを削ったりしている。 車体の組立には自ら溶接も行っている。もちろん電気配線も。
サーキットを使ったレースは、思わぬチェインのアクシデントがあって、 残念ながら期待のチームの車は途中リタイアせざるを得なくなってしまったが。

車作りをしている生徒の顔がいい。
本当に楽しそうに、しかも真剣に作っている。
物を作るといっても自動車と聞くと、そんな簡単なことではないので、 大人でも取り組むのに躊躇してしまう。
それを中学生が、嬉々として行っているのだ。

これにはわけがありそうだ。
指導にあたっている先生(といってもまだ30代くらい)が、大学の時に同じ エコランに取り組んでいた先生である。
この先生が、道具の使い方すら知らなかった中学生を、ここまで 育ててこられたようだ。しかし、手取り足取り教えたのではなく、 生徒が自ら勉強して作れるようになったとのことだ。

理科離れ、ものづくりの危機と言われて久しい。
しかし、面白いテーマがあり、そこに自らが情熱をかけてきた経験を持つ ものづくりに詳しい指導者がいれば、子供達も大いに意欲を湧かせて 取り組むということを、この中学生達は教えてくれている。
立派な校舎や、お金をかけた工作室などは要らないのだ。
教える側が机上の学問だけをやってきた人ではなく、自ら手を汚して 情熱を傾けてきたものを教えれば、それでいいのだと思う。
そのような先生を、一人でも多く学校に送り込まなければいけない。
                                   

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